印刷会社で働く2代目社長の次世代印刷ブログ

印刷業界における次世代の技術や印刷手法、製本印刷・カラーコピー・オンデマンド印刷など、新しい印刷のニュースを取上げていきます。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

会社にぶら下ってはいけない……は信じていいのか



吉田典史の時事日想:
 先日、インターネットを使って検索していたところ、「やはり……」と思うことがあった。私が数年前に取材をした40代後半のコンサルタントが、勤務していたコンサルティング会社を辞めて独立をしていた。1年ほど前からフリーとして仕事をしているようだった。会社員の参考になると思うので、今回は彼の生き方を紹介しよう。

●上司の顔色

 その後、彼が退職したコンサルティング会社のかつての上司に聞いた。彼は仕事の仕方をめぐり、上司や周囲と口論が絶えない時期が続き、退職をしたという。表向きは円満退職であるが、実際は追い出しを受けた状態だった。これは、この会社で働く他のコンサルタントからも聞いた。

 数年前、彼を取材したとき、印象に残った言葉はこのようなものだった。

 「今は、実力主義の時代だ」「上司や会社からの評価は関係ない」「上司の顔色はうかがうな」「20〜30代の会社員は会社にぶら下がるな……」。これはこれで1つの考え方であるのだろうが、私は本当なのだろうかと思った。

 まず「今は、実力主義の時代だ」という認識だが、では「以前は実力主義の時代ではなかった」と言えるのだろうか。

 私の認識では、日本の企業は大企業であれ、中小企業であれ、戦前も戦後も一貫して激しい競争が社内外で行われている。競争があるからこそ、そこには淘汰があり、倒産もリストラも労使紛争もある。リストラはその都度、「雇用調整」とか「減量経営」と名前を変えて機会あるごとに行われてきた。決してバブル経済が崩壊した1990年代に急きょ、始まったのではない。

 さらに会社という組織で生きていくうえで、「上司や会社からの評価は関係ない」と言い切れるのだろうか。大多数の会社では、社員の評価は上司が決めて、それを役員らが、つまりは会社が追認する流れになっている。

 この事実を踏まえると、会社員は上司の顔色をうかがう必要がある、と私は思う。ゴマをするという意味でない。評価者である上司が納得をする仕事を、満足してもらえるレベルに高めて、さらに時間内に終えることを意味する。この繰り返しで、上司からの信用を徐々に得ていくのだ。

 なお私の持論であるが、上司からの評価が同じ職場の同世代の社員よりも数ランク低くつく期間が2年間に及び、3年目に突入するときは、そこの職場を異動することを考えるべきだ。上司から認められ、同世代の社員よりも高い評価を受けてこそ、会社員なのだ。辞めて次の職場に行くことも考えていいが、 感情にまかせて「もう辞めてやる」という辞め方には、私は反対だ。

 困ったことに、評価は会社に残る限り、人事部などで保管される。そして次の部署の上司にも伝わる。当然、口コミでも社内に広がる。特に管理職の中では伝わりやすい。それが良くも悪くも、その社員のイメージになる。人はそのイメージで判断する。始めにイメージで評価され、それに応じた仕事などが与えられる傾向がある。その意味でも、低い評価をする上司とはできるだけ早く離れたほうがいいと思う。

 異動ができない小さな会社の場合、上司からあまりにも低い評価を受けると、率直なところ、苦しい日々になると思う。私が新卒の人たちに定期異動がある会社に行くことを勧める理由の1つがここにある。現在働いている会社に残ることを前提に策を挙げると、同じ部署の人とこれまで以上に親しくなり、徒党を絶えず組み、上司への「交渉力」を持てるように自らを演出することを試みたらどうだろうか。だが、苦しい日々ではある。

●評価をするのは上司

 私は、彼の「自分の力を上げていけば、転職も独立も可能」というとらえ方にも疑問を呈したい。「自分の力」とは職務遂行能力を意味するのだが、それを誰もが求める高いレベルに上げていくためには上司の支えや支援が必要だからだ。

 例えば、営業部にいたとする。そこで職務遂行能力を上げようとする場合、大きな額の契約が取れる地域や交渉しやすい会社が多数存在するエリアを担当したほうがいい。

 誰にどのような仕事をさせるか、は上司が決めることだ。仮に営業部でナンバー1の力があったとしても、上司の意思でどのような扱いにもできる。

 仮に転職試験を受けるとする。そこでも、前職の実績が問われる。面接官を納得させられる実績を残そうとするならば、やはり、上司の支援が必要になる。そこで運よく、転職ができたとする。だが、ここでも上司の顔色をうかがわざるを得ない。

 例えば、営業部の役員や部長などを決める際、職務遂行能力だけで決まるのだろうか。いや、課長や主任でもいい。本当に職務遂行能力で昇格が決まるのだろうか。職務遂行能力が高いか低いかを決めるのは、上司なのだ。

 独立をしたとしても、同じことである。例えば、取引先とトラブルを続けていれば仕事の依頼は少なくなるに違いない。その仕事を評価する力を取引先が持っていない場合もある。それでも、その仕事をせざるを得えないことはある。とらえ方によっては、会社員よりも立場は苦しくなる。以前、取材の際、彼はこんなことを話していた。「部下がゴマをすって、上司についていっても、その上司が左遷されれば、部下は後ろ盾を失い、アウトになる」。

 「アウト」はおそらく出世を指すのだろうが、 これは私が知る限り、大企業の役員らに該当する話である。例えば、大手印刷会社で10年近く前に起きたケースだが、社長が10数人の役員の中から、50代前半の役員を専務に抜てきした。

 ところが、その社長が社内の不祥事で退陣すると、専務も辞めていかざるを得なくなった。同社の管理職らによると、「ほかの役員らが会長などに手を回し、専務が残れないように包囲網を作った」という。

 私はこのような話を、営業部や企画部、人事部、工場などの現場でまず聞かない。せいぜい、部長が左遷され、その側近である副部長なども他部署に異動になるという程度だろう。彼が言うような「上司が左遷されれば、部下も後ろ盾を失い、アウトになる」といったことは、噂でも耳にしたことがない。

●後ろ盾

 上司が部下の後ろ盾になるという発想にも疑問を感じる。上司は部下を自らの出世のためにいいように使うことは見かけることだが、「後ろ盾」と言えるほどのバックアップをするのかどうか、疑わしい。そこまで部下をけなげに守る上司を私は見たことがない。

 そんな 考えを持つ 彼が口にする、「20〜30代の会社員は会社にぶら下がるな……」というセリフを私はうさんくさいと思えて仕方がない。私が20〜30代の会社員に言うならば、こんなことだ。

 「会社の人事は、不公平の連続。そのとき、もっとも頼りになるのは上司。上司の支援を常にもらえるようになりたい。そのためにも、上司が納得する仕事をしよう。そして同世代の中でトップグループの評価をもらいたい。

 ただし、上司は感情を持った生き物。部下が自分以上に台頭することを許さないし、嫉妬もする。そんな上司をうまく利用しつつ、自分の評価を上げてもらえるように力を尽くすこと。上司を動かす力は、転職後も独立後も求められる。そこまで踏み込んで考えて、自分を磨いていこう。」

 あなたは、彼と私とどちらのとらえ方に共感するか。

[吉田典史,Business Media 誠]


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111125-00000018-zdn_mkt-ind
※この記事の著作権は配信元に帰属します。



スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。